ガラスの角と青い薔薇 林 由紀子 展
2012年 5月1日(火)〜5月13日(日)
AM11:00〜PM5:00
日祝 5/3 5/4 5/5 5/6 5/13は 午後5時閉場
5/7月曜は休廊
作家在廊 5/1 5/12 5/13
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林 由紀子さんは1958年東京生まれ、イラストレーターでは飽き足らなくなっていた36歳から銅版画では最も古い、15世紀ごろからヨーロッパで確立した技法「エングレーヴィング」を始めました。日本では制作する人の極端に少ないエングレーヴィング技法は、銅版のうえをビュランという固い刃で線を彫り、そこにインクをつめて摺る銅版画です。 ビュランを研ぐところから勉強をはじめ、15年を経て、124点が収録された銅版画蔵書票集「プシュケの震える翅」を2010年に出版しました。優雅な線で描かれる清らかなロマンティシズムは好評を得ています。
エングレーヴィングの作品の多くはヨーロッパでは古くから書物の挿絵や、蔵書票となって書物を味わい深いものにします。
林さんは古典的なヨーロッパの藝術に興味をもっており、特に北方ルネッサンスの文学や絵画の伝統が林さん独自の造形で作品に込められています。自宅の庭で花のスケッチをたえず沢山描いていますが、これらが作品になると、物語のある女性や動物と一緒に描かれます。
このたびは、銅版画以外にもペン画に力を注ぎました。緻密に描かれた静謐な女性像は魅力に溢れています。45点余出展
(蔵書票とは・・・本の所蔵者を示すため、表紙裏に張る小さなカードのこと。
絵と文字を組み合わせて、主に版画の技法を用いる。小さく、精緻で美しいことから「紙の宝石」とも呼ばれている。)
林 由紀子展 会場風景
左上:引き出しのなかにちりばめられた蔵書票のなかからお気に入りをみつける楽しみ
左下:アンティーク額に額装された蔵書票
右:十種類以上の濃さの鉛筆で描かれた魅惑の鉛筆画(部分)
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